みなさん、こんにちは!医薬品登録販売者のみちるです。
ある日の会話
常連客のキヨミさん:みちるさん、ちょっと聞いてよ!このあいだ蚊に刺されたんだけど、その跡がいつまでも消えないのよ!足にポツンと残っちゃって。ちょっと前まではいつの間にか消えてたのに。最近なんかずっとあるの…(泣)もう年だから仕方ないのかしらって見るたびにため息が出ちゃう。
みちる:キヨミさん、いらっしゃいませ。キヨミさんもなんですか?じつは私もなんですよ。私は腕にできちゃって、ちょっと恥ずかしいんですよ…
キヨミさん:あら、ほんとだ。このシミみたいな跡、なんとかするクリームとか無いの?
「もう年だから仕方ない…」なんて諦めるのは、まだ早いですよ、キヨミさん!
このしつこい虫刺され跡、なんとかしたいですよね?
今回は、私みちるが「なぜ跡が残るのか」という原因から、私自身が実践しようと思っている具体的なセルフケアまで、ナビ助と一緒にぜーんぶシェアしちゃいます!
キヨミさん、そして皆さんも一緒に“つるすべ肌”を取り戻しましょうね♪

▼「医薬品登録販売者」って?
「医薬品登録販売者」とは、一般用医薬品(市販薬)の約9割を販売でき、お客様へのご相談に応じられる国が認めた医薬品の専門家です。薬剤師と違って薬の調剤やすべての市販薬の販売はできませんが安心してご相談ください。
本格的なお話に入る前に、ひとつだけお約束です。
この記事は、皆さんの日々のセルフケアのヒントになる情報をお届けするものですが、特定の病気の診断や治療を目的としたものではありません。もし、膝や腰に痛みがあったり、持病をお持ちだったり、健康に不安のある方は、必ずかかりつけのお医者様にご相談の上、運動などを試してくださいね。
あなたの体を一番に考えて、無理なく進めていきましょう!
【第1章】 そもそも、なぜ“お年頃”の肌は跡が残りやすいの?
キヨミさん:そもそも、なんでただの虫刺されが、こんな黒っぽいシミみたいになっちゃうのかしら?それに、年々消えにくくなるなんて不思議だわ。
みちる:まずは敵を知ることから始めましょう。虫刺され跡のシミ、その現象は、お肌の『炎症後色素沈着(えんしょうごしきそちんちゃく)』が原因なんです。ちょっと難しい言葉なので、ナビ助が作った図を見てください。

はーい!ナビ助です!『炎症後色素沈着(えんしょうごしきそちんちゃく)』についてぼくが作った図を見てください!
【ナビ助の図解コーナー①】
お肌の「火事」と「焼け跡」のおはなし
1. 虫刺されで肌が燃えている(炎症=火事)
2. 肌を守るためにメラニン色素(黒いスス)がたくさん出てくる 
3.炎症が治まった後も、メラニン(スス)が残ってしまっている(色素沈着=焼け跡) 

つまり色素沈着は、肌が炎症という火事からお肌を守ろうと頑張った“証”なんです。でも年齢とともにお肌の生まれ変わり(ターンオーバー)がゆっくりになると、この火事の『焼け跡』を片付けるお掃除隊の働きが鈍くなってしまって…。
結果、焼け跡がずっと残ってしまう、というわけです。
キヨミさん:なるほどね!お肌の火事と焼け跡かぁ。若い頃はうちのお掃除隊が優秀だったってことなのね。
みちる:ナビ助、ありがとう!
私たち世代は「お掃除隊」のスピードがスローペースになってしまいます。だからこそ、お掃除隊をしっかり「お手伝い」してあげることが、とっても大切になるってことね。
【第2章】 よし、やってみよう!ドラッグストアのプロが教える「自宅でできる色素沈着ケア」
原因がわかったところで、いよいよ実践編です!
自宅でできるケアには、大きく分けて2つのアプローチがあります。
お肌の土台を整える『守りのケア』と、積極的に働きかける『攻めのケア』。まずは基本の『守りのケア』から、一緒に見ていきましょう!
どんな高級な美容液も、土台が整っていなければ効果半減。まずはここから徹底しましょう!
▼ STEP1:【最重要】すべての基本!守りのケア
① 保湿
みちる:保湿は、カチカチの地面(肌)を柔らかく耕すイメージ!硬くなった地面では新しい芽(肌細胞)は育ちにくいもの。まずは保湿でふかふかの畑にして、肌の生まれ変わりをサポートしましょう。特に「ヘパリン類似物質」は、お肌の水分を保つ力をサポートし、ターンオーバーの土台を整えてくれるんです。みなさん今日からお風呂上がりにヌリヌリ開始しましょう♪
キヨミ:へえ、ヘパリン類似物質!ドラッグストアでもよく見かけるけど、そんな働きがあったのね。これは試さなきゃだわ。
② 紫外線対策
みちる:これは「焼け跡にさらに火種を投下しちゃダメ!」ってこと。色素沈着のある場所に紫外線が当たると、メラニンが「もっと頑張らなきゃ!」と勘違いして、さらに色が濃くなってしまうんです。跡になっている部分は特に念入りに日焼け止めを塗りましょう!夏だけでなく一年中、対策がカギですよ。キヨミ:そうよねぇ、日焼け止めは顔ばかり気にしてたけど、跡にも大事なのね。気をつけなくちゃ!
▼ STEP2:【本番】どれを選ぶ?攻めのケア(市販薬の選び方)
みちる:さあ、ここからが医薬品登録販売者としての腕の見せ所です!
キヨミ:ドラッグストアに行くと、薬がずらーっと並んでいて、結局どれを選んだらいいの!?って迷ってしまうのよね。
みちる:その気持ち、専門家の私でもよ~く分かります!だからこそ大切なのが、商品名やパッケージの雰囲気ではなく「どんな成分が入っているか」で選ぶことなんです。
今回、自分の跡を本気でケアしようと、改めてお店の商品を見直してみたんです。「ああ!この成分はこういう働きだった!」なんて、自分のための勉強にもなって、ものすごく楽しくてテンションMAXでした♪
ナビ助:みちるさん、また専門家モードのスイッチが入ってマニアックな成分の話まで始めようとしてますね?(笑)まずは、みちるさん世代の初期ケアに欠かせない「これだけは押さえて!」という基本の成分に絞って、分かりやすく解説をお願いします。
みちる:あ、バレちゃった? じゃあ色素沈着ケアのファーストステップとして、ぜひ注目したい成分をみなさんと一緒に見ていきましょう。
キヨミさんや、みなさんが混乱しないようにナビ助、しっかりサポートお願いね!
【ナビ助の図解コーナー②】
あなたに必要なのはどれ?目的別・有効成分ガイド
| 成分名 | 役割 | みちるの一言 | 商品例 |
| ヘパリン類似物質 | 肌の土台作り(保湿・血行促進) | まずはコレ!健康な畑を耕す成分。色素沈着を直接消すわけではないですが、肌の生まれ変わりを助ける縁の下の力持ちです | カルテHDシリーズ |
| ビタミンC誘導体 | メラニンの生成を抑える | これ以上、焼け跡を増やさないための予防的ケアに | メラノCC乳液 |
| L-システイン(飲み薬) | 内側からメラニンの排出を助ける | 外側と内側、両方からのケアで効率アップを目指しましょう | シナールイクシ |
みちる:どうかしら?こうやって役割で考えると、自分に何が必要か選びやすいわよね!
私もこの前、お店の同僚に「ヘパリン類似物質が入ってるクリーム、どれがお気に入り?」って聞いちゃった。キヨミさんも、ドラッグストアで気軽に聞いてみてね!
キヨミ:これは分かりやすい!飲み薬もあるのかあ。外からだけじゃなくて、内側からもケアできるのね。
【ナビ助のコラム】ちょっと待って!「ハイドロキノン」は焦っちゃダメですよ!

はーい、心配性のナビ助です!
これを見ている皆さんが『よーし、一番強い薬で一発逆転だ!』なんて言い出さないか、みちるさんとぼくはハラハラしています…
キヨミ:あら、そうなの?『ハイドロキノンが良い』って聞いたことあるけど…。
みちる:確かにハイドロキノンは『肌の漂白剤』と呼ばれるくらい、強力な働きが期待できる成分です。でもその分、お肌への刺激が強かったり使い方を間違えると、逆に肌トラブルの原因になったりもする、少しデリケートな成分なんです。まずは今日お話しした『守りのケア』で、お肌の土台をしっかり整えること。これが一番大事です!焦って強い成分に手を出すのは絶対に禁物ですよ!
キヨミさん:つい焦って結果を急ぎたくなっちゃうのよね。まずはコツコツ、優しいケアからね、それでも気になる場合に、低濃度の市販品を検討してみます。
【第3章】 ただし、注意も必要です!私の失敗談と専門家へのバトンタッチ
みちる:ここまで自宅でできるケアをお伝えしてきたけど、正直に白状します。私、別の肌トラブルで自己流ケアを頑張りすぎて、逆に悪化させちゃったことがあるんです…。
キヨミ:えっ、みちるさんでもそんな失敗が?
みちる:そうなんです…だから、キヨミさんや皆さんに同じ失敗をしてほしくないんこれは皆さんを不安にさせたいんじゃなくて、適切なタイミングで専門家に頼ることも、賢いセルフケアのひとつだって私の失敗から学んでほしいんです。
- 1ヶ月ケアしても変化なし
- 赤み・かゆみが再発した
- そもそも何の跡か分からない
こんな時は、一人で抱え込まず、迷わず皮膚科のお医者さんに相談してみてくださいね。無理だと思ったらすぐ専門家に頼る!これが鉄則です。
キヨミ:なるほどねぇ。自分で頑張るのも大事だけど、見極めも大切なのね、参考になります。
【まとめ】 50代からの肌ケアは「焦らず、賢く、楽しく!」
みちる:ふぅー、今回は虫さされ跡の色素沈着について、熱く語っちゃったわね。最後に今日のポイントを3つ、おさらいしましょう!
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跡の正体は『炎症の焼け跡』!
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まずは『守りのケア』で土台作りから!
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焦りは禁物!変化がなければ専門家へ!
キヨミ:みちるさん、ナビ助さん、ありがとう!
なんだか『私にもできそうかも♪』って、ワクワクしてきたわ!
みちる:嬉しい!そう言っていただけると、私も頑張った甲斐があります!
年齢とともに出てくる体の変化って正直、面倒だし不安ですよね。
でも、それって私たちがこれまでいろんなことを乗り越えて、頑張ってきた「証」でもあるんだなって思うんです。
だからこれからは、もっと自分の体をいたわって、上手に付き合っていきたい。このブログが、そのための作戦会議みたいな場所になったら最高です!
キヨミさん、そして皆さんも一緒に、心地よい毎日を目指していきましょうね。私も頑張るから、応援よろしくね!
引用・参照サイト
炎症後色素沈着について
第一三共ヘルスケア 健康美塾「蚊に刺された跡を残りにくくするためには?皮膚科医に聞いたセルフケア術【マンガで解説】」
第一三共ヘルスケア トランシーノ「しみCHECK」
エスエス製薬 ハイチオール「シミができる原因と治る仕組みは?シミのメカニズム/仕組みについて徹底解説!」
ヘパリン類似物質について
Carte(カルテ)公式サイト 「【美肌を支える成分図鑑】ヘパリン類似物質HD」
市販薬の成分情報
医薬品医療機器総合機構(PMDA) – 一般用医薬品・要指導医薬品の情報検索
薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)について
厚生労働省 – 医薬品等の広告規制について

