みなさん、こんにちは!医薬品登録販売者のみちるです!
ある日の会話
常連客のキヨミさん:
みちるさん、相談なんだけど。最近、なんだか疲れやすくて…。しっかり寝ても、朝から体が重たいの。やっぱり、『年齢のせい』なのかしら?
みちる:
キヨミさん、いらっしゃいませ!そのお悩み、ドラッグストアでほんとにほんとに多くのお客様からお聞きしますよ。
でもね、その疲れやすさは『年齢のせい』の一言では片付けられない50代特有の『3つの原因』があるんですよ。
キヨミさん:
3つの原因?何それ詳しく教えてほしい!
みちる:
まずはキヨミさん自身の体の変化を正しく知って回復への第一歩にしましょうか。疲れのタイプを知るために30秒セルフチェックもしてみてくださいね。

▼「医薬品登録販売者」って?
「医薬品登録販売者」とは、一般用医薬品(市販薬)の約9割を販売でき、お客様へのご相談に応じられる国が認めた医薬品の専門家です。薬剤師と違って薬の調剤やすべての市販薬の販売はできませんが安心してご相談ください。
本格的なお話に入る前に、ひとつだけお約束です。
この記事は、皆さんの日々のセルフケアのヒントになる情報をお届けするものですが、特定の病気の診断や治療を目的としたものではありません。もし、膝や腰に痛みがあったり、持病をお持ちだったり、健康に不安のある方は、必ずかかりつけのお医者様にご相談の上、運動などを試してくださいね。
あなたの体を一番に考えて、無理なく進めていきましょう!
では、ご自身の今の状態をチェックしてみましょう。当てはまるものが多いほど、今日の記事がお役に立つと思いますよ。
キヨミさんもチェックしてみてくださいね♪
30秒でセルフチェック!あなたの疲れはどのタイプ?
□ 朝、すっきりと起きられない
□ 十分に寝ても、日中に眠気やだるさを感じる
□ 以前より、集中力が続かなくなった
□ ちょっとしたことでイライラしたり、気分が落ち込んだりする
□ 新しいことを始める気力がわかない
みちるが解説!50代の疲れを引き起こす「3つの原因」
50代になると、なぜ今までより疲れやすくなるのか?単なる寝不足や働きすぎだけではないんです。
原因は、体の中で静かに進む3つの大きな変化が関係しているようです。それでは、詳しくみていきましょう!
原因①:体を動かす「エンジン」のパワーダウン
みちる:
私たちの体には、食べ物からエネルギーを作り出す『ミトコンドリア』という“小さなエンジン”が無数に存在します。
でも残念なことに、このエンジンは年齢とともに数が減ったり、パワーダウンしてしまったりして作られるエネルギーの総量が減ってしまうのです。結果、エネルギーが不足し、疲れやすくなります。
キヨミさん:
えー!作られるエネルギーが減っちゃうなんて知らなかったわ!

【ナビ助の補足解説】
若い頃と同じように動いてもスタミナが続かないのは、エネルギーを作る工場の生産能力自体が低下している、ということなんですね。
原因②:心と体の「司令塔」のゆらぎ
みちる:
50代は、男女ともにホルモンバランスが大きく変わる『更年期』の時期にあたります。そして心と体の調子を整える『司令塔』である自律神経が、ホルモンの影響で揺らぎやすくなる時期でもあるのです。これが原因で、やる気が出なかったり、体がだる重く感じたりといった、精神的な疲れにも繋がります。
キヨミさん:
確かに、ちょっとしたことでイライラしたり、気分が落ち込んだりすることも増えた気がするわ…。
みちる:
私も家族の何気ない一言でイライラする頻度が増えました…家族は悪くないのにね。
原因③:エンジンを動かす「ガソリン」の不足
みちる:
高性能なエンジンも、ガソリンがなければ動きませんよね。私たちの体も同じで、エネルギーを作るには『ビタミンB群』をはじめとする栄養素が不可欠なんです。
しかし年齢とともに食事からのビタミンやアミノ酸といったエネルギー源を吸収率が落ちてしまったり、しっかり食べているつもりでも食生活で不足していたりと、気づかぬうちに「栄養不足」「ガス欠」になっていることも少なくないんです。
キヨミさん:
うーん、なるほど…。体の中のエンジン、司令塔の揺らぎ、ガソリンの不足。すべてに変化が起こっているのね。こんな状態で具体的に何をすればいいのかしら?
明日からできる具体的な対策:症状別・市販薬の選び方
みちる:
むずかしいことではないですよ。対策はシンプルです。キヨミさんの疲れのタイプに合った『栄養素』を正しく補給すること。これが回復への一番の近道になります。
ナビ助、表をお願いね!

ナビ助の補足解説
はーい!ご自身の症状に合った有効成分を選ぶのがポイントです!下の表で、みなさんの疲れがどのタイプに近いかチェックしてみてください。
| あなたの疲れのタイプは? | おすすめの有効成分(例) | ここがポイント | 商品例 |
|
【体全体がだるい、肉体疲労がピーク】とにかく体が重くて動きたくない… |
ビタミンB1誘導体(フルスルチアミン、ベンフォチアミンなど) |
エネルギー生産工場をダイレクトに活性化!疲労物質の蓄積を防ぎ、体の内側から『燃える力』を引き出します。まるでガソリン満タン状態に! |
アリナミンA |
| 【気力も体力も落ちた、全体的な疲労感】何となくやる気が出ない、スタミナが続かない… | 滋養強壮生薬(エゾウコギ、オウギ、ニンジン、ロクジョウなど) | 古くから体に良いとされてきた生薬の力で、体全体のバランスを整え、根本的な体力を底上げ!『体の土台をしっかり立て直す』イメージ | Q&Pコーワゴールドαプレミアム |
| 【栄養が偏りがち、消耗感が強い】食事が不規則、忙しくて栄養が摂れていない… | 必須アミノ酸(BCAA など)タウリン |
疲れた体に失われがちな栄養を素早く補給する『特製栄養スープ』。体の材料となり、回復力を高めます。 | ヘパリーゼシリーズ |
| 【ストレスで心身ともに疲弊】寝ても疲れが取れない、精神的な疲労が大きい… | ビタミンB6、パントテン酸カルシウム、γ-オリザノールなど | 神経伝達物質の生成をサポートし、自律神経の乱れを整える働きがあります。心の安定を促し、『ぐっすり眠ってリフレッシュ』したい方に | Q&Pコーワヒーリング |
キヨミさん:
すごく分かりやすい!私は「体全体がだるい、肉体疲労がピーク」みたい。まずはビタミンB1誘導体が入っているものから試してみようかしら。
みちるさんとキヨミさんのQ&Aコーナー
キヨミさん:
ねえ、みちるさん。お店に行くと錠剤とドリンク剤があって、どれにしていいか迷ってしまうんだけど。どう違うの?
みちる:
あら、いい質問♪
選び方のコツは、それぞれの特徴を知ってうまく使い分けるのがおすすめですよ。
- ドリンク剤の特徴:
液体なので吸収が早く、飲んだ後に『効いてる感』がわかりやすいのが特徴です。『会議前にもうひと頑張りしたい』といった即効性を期待する場面に向いていますね。 - 錠剤の特徴:
毎日コツコツ飲み続けるのに向いています。味やカロリーを気にせず、『慢性的な疲れを、根本から改善したい』という長期的なケアにおすすめですよ。

【ナビ助の補足解説】
『今日は頑張りたい!』という日はドリンク剤で即効性を、普段の健康維持には錠剤で地道にケア、と使い分けるのが良さそうですね!
【コラム】元気になったら始めたい!もっと疲れにくい体をつくる習慣
今回ご紹介したセルフケアで少し元気が出てきたら、ぜひ挑戦してほしいことがあります。それは、エネルギー工場である「ミトコンドリア」自体を増やすこと。
難しいことではなく、例えば「少し早歩きのウォーキング」を週に数回行うだけでも体は「もっとエネルギーが必要だ!」と感じて、新しいミトコンドリアを作ろうと頑張ってくれます。
市販薬で今の疲れをケアしつつ、こうした運動を少しプラスするだけで、将来の自分がもっと元気になるための「貯金」ができますよ。

日常の動作の消費カロリーの目安がわかりやすい、こちらのコラムを参考にしてみてください♪
大正製薬ダイレクト健康お役立ち情報
健康コラムVol.4消費カロリーが見える
まとめ:専門家を頼って、自分に合ったケアを見つけましょう
キヨミさん:
みちるさん、本当にありがとう!今まで『年齢のせいだから仕方ないかあ』って諦めていたけど、これからは自分の疲れの原因に合った対策ができるって分かって、すごく希望が持てたわ!
みちる:
キヨミさん、良かったです!私たち50代は、まだまだこれからの人生を謳歌できる素晴らしい時期です。疲れの原因を知り、適切なケアをすることで、必ず『新しい元気な私』に出会えますよ。もし店頭で迷ったら、いつでも私たち「医薬品登録販売者」に声をかけてくださいね。あなたの元気な毎日を、全力でサポートさせていただきます!
参考サイト
東京医科大学 公衆衛生学分野 疲労回復のヒント 疲労回復のための栄養素の効果的な摂取
