みなさん、こんにちは!医薬品登録販売者のみちるです!
常連客のキヨミさん(50代):
みちるさん、こんにちは!この間すりむいちゃって、キズパワーパッド™を貼ったんだけど…白く膨らんできて、いつ剥がせばいいのかイマイチよくわからないのよ。
みちる:
キヨミさん、いらっしゃいませ!貼ったはいいけど、キズパワーパッド™を剥がすタイミングのお悩みですか。私たち50代がハマりやすい『昔の常識』とのギャップが原因かもしれませんよ。
ドラッグストアの現場でも、この「貼り替えタイミング」に関するご質問はよく聞かれます。
そこで今日は、【なぜ私たちはキズパワーパッド™の交換時期で迷ってしまうのか?】という根本的なお話から、じっくりと、そして分かりやすく解説していきますね。
この記事を読み終える頃には、もう貼り替えタイミングで迷うことはなくなりますよ!

▼「医薬品登録販売者」って?
「医薬品登録販売者」とは、一般用医薬品(市販薬)の約9割を販売でき、お客様へのご相談に応じられる国が認めた医薬品の専門家です。薬剤師と違って薬の調剤やすべての市販薬の販売はできませんが安心してご相談ください。
本格的なお話に入る前に、ひとつだけお約束です。
この記事は、皆さんの日々のセルフケアのヒントになる情報をお届けするものですが、特定の病気の診断や治療を目的としたものではありません。もし、膝や腰に痛みがあったり、持病をお持ちだったり、健康に不安のある方は、必ずかかりつけのお医者様にご相談の上、運動などを試してくださいね。
あなたの体を一番に考えて、無理なく進めていきましょう!
なぜ貼り替えタイミングで迷ってしまうのか?~昔と今の常識の違い~
みちる:
キヨミさんは、子供のころ、ケガをした時どう教わりましたか?
キヨミさん:
そりゃあ、『傷は消毒して、乾かして、かさぶたを作って治す』って習ったわよ。
ですよね、私たちの年代のほとんどの方がそうだと思います。でも、実はそれこそが、私たちが貼り替えタイミングで迷ってしまう大きな原因なんです。今の傷の治し方は「湿潤療法(しつじゅんりょうほう)」といって、昔の常識とは全く逆。「傷は消毒せず、しっかり潤わせて治す」が主流なんです。

【みちるからのワンポイント補足】
ひとくちに「湿潤療法(モイストヒーリング)」の絆創膏と言っても、今では色々なメーカーさんから、それぞれ違う名前で販売されています。
そこでこの記事では、みなさんにも馴染みが深く、ドラッグストアでもよくご質問をいただくジョンソン・エンド・ジョンソン社の「キズパワーパッド™」を代表例として、お話を進めていきますね。
キズパワーパッド™が白く膨らむのは、傷口から出る体液(浸出液)を保持している証拠。この体液こそが、皮膚の再生を促す成分を豊富に含んだ「天然の塗り薬」なのです。

【ナビ助のワンポイント図解!】
キズパワーパッド™は、この「天然の塗り薬」を傷口に閉じ込めて、治癒に最適なジメジメした環境(湿潤環境)を保つためのものなんです。

モイストヒーリングのイメージ図:BAND-AID® キズパワーパッド™サイトより引用
つまり、パッドが白く膨らむのは、この「天然の薬」がしっかり働いている証拠なんですね。これを昔の常識で「膿かな?」と勘違いして、剥がしてしまってよいのか迷う方が多いのです。
結論!交換のGOサインは「日数」ではなく「見た目」で判断
では、いよいよ本題です。貼り替えのタイミングは、「〇日経ったから」ではなく、パッドの見た目、つまり「3つのGOサイン」が出たときが正解なんです。
- パッドの端から体液(滲出液)が漏れている
- パッドが端から自然に剥がれてきた
-
強いかゆみ・痛み、傷周りの赤みなど異常を感じる
この3つのどれかが見られたら、張り替えましょう。逆に言えば、これらが見られないうちは、まだそのままで大丈夫ということです。
ではこの3つの状態を解説していきます。
パッドの端から体液(滲出液)が漏れている
中の「天然の薬」が外に漏れ出してしまっては効果が半減しますし、そこから雑菌が入る可能性も。こうなったら交換しましょう。
パッドが端から自然に剥がれてきた
お風呂などで端がめくれ、防水性が失われたら交換のサインです。
強いかゆみ・痛み、傷周りの赤みなど異常を感じる
これは順調な治癒過程ではなく、肌トラブル(かぶれ)や、傷が感染しているサインかもしれません。すぐに剥がして傷の状態を確認してください。
キヨミさん:
なるほど!じゃあ、このくらい白く膨らんでいるだけなら、まだ大丈夫ってことね?

【みちるのワンポイントアドバイス】
その通りです!むしろそれは「我慢のサイン」。順調に治っている証拠なので、焦って剥がさないでくださいね。ただし、メーカーは少なくとも2~3日に一度は貼り替えて、傷口を清潔にし、感染の兆候がないか確認することも推奨しています。漏れたり剥がれたりしていなくても、傷の観察は忘れないようにしましょう。
50代の肌に優しく。正しい貼り替え方の3ステップ
交換すると決めたら、次は貼り替え方です。私たち50代の肌はデリケートですから、優しく行うのがポイントです。
- 【優しく剥がす】 キズパワーパッド™の一端を軽く横に何回か引っ張って、粘着面に空気を触れさせながら、ゆっくりとはがしてください。はがれにくい場合は温水を皮膚と製品の間に流し入れるようにするとはがれやすくなります。
- 【水道水で洗う】 消毒液は使わず、流水でしっかり洗い流します。
- 【しっかり拭く】 清潔なタオルやティッシュペーパーで、傷の周りの水分を優しく押さえるように拭き取ります。
キヨミさん:
えっ、消毒しちゃいけないの!?

【ナビ助の補足解説】
そうなんです!実は、消毒液はバイ菌だけでなく、傷を治そうと頑張っている自分の細胞まで傷つけてしまうことがあるんです。だから今は、水道水で洗い流すだけで十分とされています。これも「新しい常識」ですね!
まとめ:正しい知識を「お守り」に
それでは、最後に今日のポイントを振り返りましょう。
- 昔の常識をアップデート! 傷は「潤わせて治す」のが今の主流です。
- 交換は「3つのGOサイン」で判断! (①液漏れ ②剥がれ ③異常)
- 白く膨らんだだけなら我慢! 2~3日に一度は傷の観察を。
- 貼り替えは「優しく・洗う・拭く」 消毒は不要です。
正しい知識は、いざという時の「お守り」になります。もうキズパワーパッド™の前で迷うことなく、その効果を最大限に活用して、気になる傷をしっかりケアしていきましょうね。
このブログが、あなたの毎日を、もっと健やかに、もっと自分らしく楽しむための「道しるべ」となれたら嬉しいです。
【免責事項】
この記事は、医薬品の適正使用に関する情報提供を目的としており、医学的なアドバイスに代わるものではありません。症状が改善しない場合や、感染が疑われる場合は、必ず医療機関を受診してください。
【引用元・参照サイト】
- キズパワーパッド™の使い方 バンドエイド® BAND-AID®
- キズパワーパッド™ よくある質問バンドエイド® BAND-AID®

